電力系統のシステム制御工学:システム数理とMATLABシミュレーション
石崎 孝幸, 東京工業大学;
川口 貴弘, 群馬大学;
河辺 賢一, 東京工業大学
コロナ社, 2022
ISBN: 978-4-339-03384-7;
言語: 日本語
本書では、システム制御分野の学生や研究者、技術者を主な読者に想定して、システム制御工学を専門とする著者が、システム制御工学のことばで電力システムの構造や数学的な基礎を解説しています。また、著者らの研究グループが開発する MATLAB ベースの数値シミュレーションプログラム GUILDA (Grid & Utility Infrastructure Linkage Dynamics Analyzer) を活用して、電力システムの解析や制御に関する数値シミュレーション環境を読者が独力で構築できるように、MATLAB によるオブジェクト指向プログラミングの基礎を解説しています。
※以下のコンパニオン ソフトウェアのリンクから MATLAB プログラムコードがダウンロードできます。
本書の構成
1. 序論
1.1 電力系統のシステム制御工学
1.2 本書の読み方
2. 電力系統の数理モデル
2.1 交流回路理論の基礎
2.2 接続機器の相互作用関係を表すアドミタンス行列
2.3 同期発電機の数理モデル
2.4 負荷の数理モデル
3. 電力系統モデルの数値シミュレーション
3.1 電力系統モデルの時間応答を計算するためには
3.2 定常状態を数値的に探索する潮流計算
3.3 所与の潮流状態を実現する各機器のパラメータ設定
3.4 電力系統モデルの時間応答計算
3.5 定常的な潮流状態における母線電圧の周波数同期
3.6 潮流計算の実装法
3.7 電力系統モデルの時間応答計算の実装法
4. 電力系統モデルの定態安定性解析
4.1 近似線形化に基づく安定性解析
4.2 数値計算による近似線形モデルの安定性解析
4.3 近似線形モデルの数学的な安定性解析
5. 電力系統モデルの安定化制御
5.1 周波数安定化制御
5.2 周波数安定化制御系の数学的な安定性解析
5.3 過渡安定化制御
5.4 レトロフィット制御理論に基づく系統安定化装置
6. 大規模モデルの数値シミュレーション例
6.1 対象とする電力系統モデル
6.2 負荷変動に対する周波数安定性解析
6.3 母線地絡に対する過渡安定度解析
