【車載バッテリー開発を加速】
バッテリーモデリングとバッテリーマネジメント設計を高速に
概要
2050年カーボンニュートラルの実現を目指し、自動車の電動化の動きが加速しています。その中でも電動化のカギを握るのが車載電池です。
車載電池システムの開発では、バッテリーの状態 (電圧、電流、残量、温度) を正確に把握して、一充電当たりの航続距離を伸ばす最適な充放電制御、過充電・過放電を防ぎ安全性を確保するフェールセーフ制御、バッテリーの寿命を確保する温度制御など、様々な内容を検討する必要があります。
MATLABとSimulinkを活用した開発は、バッテリーの電気・熱の振る舞いを表すプラントモデルを利用して、上記の様々な制御ロジックを組合せたバッテリーマネジメントシステム (BMS) の設計・検証を行い、さらにそれを車両モデルと組合せたシステムレベルのシミュレーションまで、同じ環境上で行うことができます。
このような複雑なシステムを効率良く解決するには、MATLAB、Simulinkのような統合開発環境が有効です。
本セミナーでは、ユーザー事例講演として本田技術研究所の深見様をお迎えし、「Honda eMaaS 実現に向けた、車両エネルギーマネジメントとSimulinkの活用」と題した講演をいただきます。
そして、MathWorksより、バッテリーモデリングとマネジメントシステム設計のソリューションについて解説します。
参加対象者
- 車載電池の開発に取り組まれている方
- 電動化を含むプラントモデル設計に携わる方
- 自動車分野での開発効率化を目指されている方
アジェンダ
時間 | タイトル |
14:00 |
オープニング |
14:02-14:30 |
Honda eMaaS 実現に向けた、車両エネルギーマネジメントとSimulinkの活用 株式会社本田技術研究所 深見 賢太 Hondaは電動モビリティーとエネルギーサービスをつなぐことで、自由な移動と再生可能エネルギーの利用拡大への貢献を目指している。その実現手段の一つである脱着式可搬型バッテリー「Honda Mobile Power Pack e:」を用いた車両システムを検討するため、MATLAB/Simulinkを活用している。本講演では、「いつでもどこでも使える」というコンセプトの成立性や適合商品の検討を行うために、「Honda Mobile Power Pack e:」のバッテリーモデルを作成し、他の開発でも活用出来るようライブラリー化を行ったこと、さらには「Benly e:」のモデルを作成し、商品性や走行性能の検討を行った事例を紹介する。 ※本講演は、2022年5月開催のMATLAB EXPO2022講演の再放映です。 |
14:30-15:10 |
バッテリーモデリングとバッテリーマネジメント設計を高速で行うソリューションの紹介 MathWorks Japan 車載電池システムの開発においては、安全に長距離の運転を継続できることや、長寿命化を達成するために様々な設計を行う必要があります。例えば、バッテリーの状態 (電圧、電流、残量、温度) を正確に把握して、充放電制御やフェールセーフ制御、温度制御など、様々な内容を検討する必要があります。 本セミナーでは、上記制御機能を設計するために、計算効率の良いバッテリー物理モデルを構築し、SOC推定アルゴリズムなどを素早く検証できるSimscape Batteryについて紹介します。 ※質疑応答(10分)の時間を含みます。 |