標準的な方法について
MATLABからAWS S3にファイルを転送する場合、一般的にはMATLABの copyfile や movefile コマンドを利用します。これらのコマンドはAWS S3のAPI（アプリケーション・プログラミング・インターフェース）を通じて安全にファイルを転送します。この方法ではSFTP（SSH File Transfer Protocol）は必要ありません。通信の暗号化などのセキュリティはAWS側で管理されており、多くの場合HTTPS（TLS: Transport Layer Security）という安全な通信プロトコルが使われます。
詳細な手順については、MATLAB公式ドキュメントもご参照ください。
SFTP（SSH経由）での転送が必要な場合
もし「SSH経由で通信する必要がある」「SFTPでファイル転送したい」という要件がある場合は、AWSの「Transfer Family」というサービスを利用することで、AWS S3バケットをSFTPサーバーとして公開できます。
この場合、以下の手順が必要です。
- IT部門による設定AWS Transfer FamilyとS3バケットの連携設定をIT部門が行う必要があります。
- MATLABからのファイル転送設定が完了すれば、MATLABの sftp 関数を使って、通常のSFTPサーバーと同様にファイル転送が可能です。
- 認証方法認証方式としてはパスワード認証やSSH鍵認証（公開鍵認証）が利用できます。
MATLABでのSFTP接続サンプル
以下は、MATLABからSSH鍵認証を用いてSFTP対応のS3バケットへ接続するサンプルプログラムです。
（各パラメータはご自身の環境やIT部門から提供された情報に合わせて修正してください）
endPoint = "<...>.amazonaws.com"; % IT部門から提供されたエンドポイントに置き換えてください
username = "<...>"; % ユーザー名を設定
startingFolder = "/<...>"; % 開始フォルダを設定
publicKeyFile = "C:\Users\<...>\.ssh\id_rsa.pub"; % 公開鍵ファイルのパス
privateKeyFile = "C:\Users\<...>\.ssh\id_rsa"; % 秘密鍵ファイルのパス
sftpObj = sftp(endPoint, username, ...
StartingFolder=startingFolder, ...
PublicKeyFile=publicKeyFile, ...
PrivateKeyFile=privateKeyFile);
dir(sftpObj) % S3バケット内のファイル一覧を表示
この例では、SSH鍵認証を用いてMATLABからSFTP対応のS3バケットに接続する方法を示しています。
ご利用の環境やIT部門から提供される情報に合わせて、各項目を適切に設定してください。
