スペクトル尖度の計算では、まず時間-周波数領域の計算を行います。スペクトル尖度は周波数領域のスペクトルを計算した後に、時間方向においての尖度を算出しています。スペクトル尖度の周波数の物理的な意味に関しては、その周波数の範囲において、非定常的な振る舞いをする信号が確認されることに対応します(定性的な解釈として、時間方向において、スペクトルの振幅に変化あり)。
時間-周波数領域の解析においては、関数pkurtosisでは関数pspectrumまたは関数kurtogramを使用しています。
例題ですと、10 kHz 付近において、1回の計測期間中(1日)におけるスペクトルの時間変動が時間経過とともに大きくなっていることが確認できます。 物理的な意味としては、10kHz付近において、非定常的な成分が観測され、これらはこの例のベアリングの劣化の要因と関連すると考えられます。
スペクトル尖度は1980年代に導入された概念で、比較的新しいものと理解しております。
ベアリングや回転体の劣化などの分野で応用されていると伺います。
故障診断におけるスペクトル尖度の応用に関しては、以下の例も参考になるかと存じます。